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村上 義夫; 阿部 哲也; 大澤 晴繁*; 秦 聡*
J. Vac. Sci. Technol., A, 9(3), p.2053 - 2057, 1991/05
核融合炉やその他の先進的な真空機器の真空排気システムを構成するため、ターボ粘性ポンプと呼ぶにふさわしい新型の粗引きポンプを開発した。このポンプは、複数の円盤からなるロータをステータ(静翼)の間で高速に回転させるもので、ロータに窒化ケイ素セラミックスを用い、ロータ全体を支持する気体軸受とロータを25,000rpmで回転させる気体タービンを備えているのが特徴である。新開発のポンプは大気圧から高真空までの広い圧力範囲で動作し、11枚の直径150mmの回転円盤を用いたポンプで最大排気速度0.28m/min、到達圧力110Paなどを確認した。この粗引きポンプの特長として、(1)完全オイルフリーである、(2)強磁場中で運転できる、(3)着火源がない、(4)高温運転が可能である、などが挙げれる。